歯内療法
歯内療法とは、歯の内部の治療のことです。
歯の根の中(根管)の治療だと思っていただければ理解しやすいと思います。
人によって痛みを感じる程度は違いますが、虫歯や外傷などで歯髄と呼ばれる歯の神経まで
病変が達してしまった場合には、その歯を救い、さらに今後長期間機能させたいならば
歯内療法が必要です。
虫歯になってしまった部分を削り、歯の神経のところまで穴をあけて変質してしまった神経を
取り除いて緊密に充填し、失われてしまった部分を補強し土台を作って治療を完了します。
患者さん自身の歯を残すことができるこの治療は、歯を保存するためのより良い方法を
探究し続ける努力から生まれた治療です。
最新の技術で患者さんの歯をさらに長生きさせることができるのです。
―患者さんにとってのメリットやデメリットはありますか?
メリットは患者さんの歯を残せるということです。
ご自分の歯で食事をするのは非常に重要なことです。
神経を取り除いてしまっていても、感覚器官はたくさん残っています。
「噛みごたえ」を感じることは脳への刺激にもなりますので、それだけでも歯を残すことに
意味があると思います。
デメリットは、治療に時間がかかることですね。お口の中の狭い空間で、直接見ることの
難しい歯の中のミクロン単位の細かい作業ですから、患者さんには長時間お口を開けていて
もらわなくてはなりません。
最低でも30分から1時間半ほど治療が続くこともあります。
もちろん患者さんには事前に説明をし、休憩をはさんで行いますが、耐えていただく必要があります。
症状によって一度で終了する場合や、それを何度か繰り返し行うこともありますので、
患者さんには治療にかかる時間を確保していただく必要もありますね。